PHSYCA卒業生桜蔭OG 東京大学助教からのメッセージ

PHYSICA物理考房より~理学や医学の世界を志す中高生の皆さんへ~

ユニークで知的興味あふれる授業内容と方法により、数学と理科学の少人数制/個別指導を行っている数理科学の専科塾PHYSICA(フィジカ)は、数学や理科の確かな理解と志望大学合格の学力の育成に留まらず、中学・高校および大学生が、理系・医系を始めとする将来の志望と夢を実現するために必要である多様な能力や意識を、受講生一人ひとりの志望と個性に応じて育んでいます。
こうしたPHYSICAの指導理念とポリシーは、毎年、さまざまな世界・分野でグローバルに活躍する人材を輩出しています。
2008年8月には、PHYSICAに6年間学び、星と宇宙の研究をする夢を実現させた桜蔭中学・高校OGの坂井南美さんが、3年間の博士課程を半年以上残して博士論文を書き上げ、理学博士号を授与されると共に、若手研究者としての実力を認められて、東京大学助教に抜擢されました。
坂井さんからは次のようなメッセージを頂きました。

坂井南美さんからのメッセージ

「PHYSICAで学んだ理学研究者の志と原点」

おかげさまで、私は憧れていた星(星形成領域)の観測と研究において、博士号を取得することができ、東京大学助教の職に就くことができました。
私が物理学や数学をきちんと理解し研究を行うことができるようになったのは、高校時代に(大学での授業が復習となるくらいに)物理の現象や法則をとてもわかりやすく詳しく説明してくれたPHYSICAの授業を受けた時からです。そして物理学の内容以上に、PHYSICAでは、理学の研究をするときの発想や科学的にものごとをとらえる姿勢を教えていただいたことが重要だったと思います。
「理学を考え探求するとはどういうことなのか」、「理学研究者としての心と独創的な研究をするための発想」そして「現象や法則の本質はどこに潜んでいるのかを読み解く“目”と“勘”」を私がはじめに教えられたのはPHYSICAでした。
PHYSICAで学んだことは、研究者としてのいまの自分の拠りどころでありバックボーンとなっています。
私はまだ理学の研究者として歩み始めたばかりですが、中学高校時代にPHYSICAに通うことがなかったら、こんなに早くに世界中で観測し充実した研究を行うことはできなかったと思っています。
小野寺先生、本当にありがとうございました。

 

坂井 南美

 

PHYSICAの授業には何よりも、理科学や数学を学び考え、真理を探り知るおもしろさがあります。

理学や医学の世界に、興味と向学意欲と将来の夢を抱く中高生の皆さん

科学する心と楽しさ溢れるPHYSICA物理考房で、理数の力と才能を大きく豊かに伸ばしていきませんか

坂井 南美さん(Ms. Nami SAKAI)略歴

プロフィール
=桜蔭中・高卒。PHYSICAで物理の基礎と理学の視点・発想を学び、東京大学理学系大学院物理学博士課程卒。08年10月より東京大学理学部助教に就任し、世界から注目されている女性理学研究者のホープ。09年度、優れた若手研究者に贈られる井上研究奨励賞受賞。理学博士。
※PHYSICAでは、東大助教就任まで講師を務めていただいていた坂井先生に、現在、物理考房特別講演や理系を志望する在塾生へのアドヴァイスと談話会をして頂いています

☆坂井先生の最新論文が、英科学誌ネイチャー電子版2014年2月12日号に掲載されました。
記者会見における坂井先生自身のコメントです。
「電波望遠鏡アルマ(ALMA)を用いた若い星の電波観測により、惑星系円盤が形成する境界で化学組成が大きく変化することを発見した。
これは原始星に降り注ぐガスが遠心力で滞留し、局所的な加熱が起こっているためと見られる。かつて太陽系でも同じように惑星系円盤の劇的な化学変化を経験した可能性があり、私たちの暮らす太陽系の成り立ちが今後の研究で明らかになっていくと期待される」

観測内容は角運動量保存とエネルギー保存で引き起こされる現象であり、ケプラーの法則さえ知っていれば高校生でも理解できるものなので、物理と理学研究に興味と夢を抱く皆さんはぜひ論文読解に挑戦してみてください。
→ネイチャー http://www.nature.com/nature/index.html
→坂井南美さんの論文 
http://www.nature.com/nature/journal/vaop/ncurrent/full/nature13000.html

※物理考房受講生を対象とした坂井南美さんの論文解説の特別講演は、春以降、坂井先生が海外研究より帰国された後に開催する予定です

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